【新型コロナウイルス】クルーズ船の感染者を受け入れた都道府県と対応する病院について

新型コロナウイルスに侵されたクルーズ船の感染者は、日に日に数が増加しています。

今回は、そんな感染者の受け入れに協力する各都道府県と、対応する病院を見ていきたいと思います。

※2月26日時点の情報です

◆受け入れ都道府県と感染者数

忙しい人のために、結論を先に書きます。

現時点で、クルーズ船感染者を受け入れている都道府県と、その人数です。

• 宮城県（1人）
• 福島県（7人）
• 茨城県（20人）
• 栃木県（非公表）
• 群馬県（20人）
• 埼玉県（13人）
• 千葉県（不明）
• 東京都（不明）
• 神奈川県（発生地）
• 山梨県（18人）New!
• 長野県（13人）
• 岐阜県（8人）
• 静岡県（14人）
• 愛知県（7人）
• 三重県（4人）
• 大阪府（10人）
• 奈良県（5人）

以下、詳細をご覧ください。

◆新型コロナウイルスに侵されたクルーズ船

新型コロナウイルスに侵されたクルーズ船の名は『ダイヤモンド・プリンセス号』。

全長：290メートル、総トン数：11万5875トンの巨大客船で、乗客定員2706人、乗組員数は1100人の陣容を誇ります。

この豪華客船に異変が生じたのは、2020年の2月1日のことでした。

1月20日に横浜から乗船し、1月25日に香港で下船した80歳の男性が、新型コロナウイルスに感染していたことが分かったのです。

このためクルーズ船は、2月3日夜から大黒ふ頭沖に停泊し、乗客と乗組員全員の検疫を行っています。

現在、ダイヤモンド・プリンセス号の感染者数は691人となっています。

停泊している神奈川県の病院だけでは対応できないため、近隣の都道府県の協力が必要ですね。

それでは、感染者の受け入れに協力する各都道府県と、その対応病院を見ていきましょう。

◆宮城県の受け入れ人数と対応病院

宮城県は現在、クルーズ船の感染者1人を受け入れています。

これに対応する、宮城県内の感染症指定医療機関は、7病院 29床となっています。

◆福島県の受け入れ人数と対応病院

福島県は現在、クルーズ船の感染者7人を受け入れています。

これに対応する、福島県内の感染症指定医療機関は、7病院 36床となっています。

◆茨城県の受け入れ人数と対応病院

茨城県は現在、クルーズ船の感染者20人を受け入れています。

これに対応する、茨城県内の感染症指定医療機関は、11病院 48床となっています。

◆栃木県の受け入れ人数と対応病院

栃木県はクルーズ船感染者の受け入れがありますが、

医療機関の混乱や県民の過剰な不安を避けるため

という理由で、医療機関名や人数、詳しい症状などを非公表としています。

他の自治体も同じような対応のところがありますが、感染症専門家の岩田健太郎先生は、

少なくとも透明性があること、情報公開ちゃんとやることが国際的な信用を勝ち得る上で大事

と話しています。

全体の人数まで「非公表」とすることに、どれだけの合理性があるのでしょうか？

◆群馬県の受け入れ人数と対応病院

群馬県は現在、クルーズ船の感染者20人を受け入れています。

これに対応する、群馬県内の感染症指定医療機関は、12病院 52床となっています。

◆埼玉県の受け入れ人数と対応病院

埼玉県は現在、クルーズ船の感染者13人を受け入れています。

これに対応する、埼玉県内の感染症指定医療機関は、11病院 70床となっています。

◆千葉県の受け入れ人数と対応病院

千葉県はクルーズ船感染者の受け入れがありますが、詳しい情報を公表していません。

◆東京都の受け入れ人数と対応病院

東京都はクルーズ船感染者の受け入れがありますが、詳しい情報を公表していません。

◆神奈川県の受け入れ人数と対応病院

クルーズ船は横浜港に停泊しているので、神奈川県は当然、感染者を受け入れています。

◆山梨県の受け入れ人数と対応病院

山梨県はこれまで、クルーズ船感染者の受け入れ人数を公表しておらず、産経新聞に

山梨県、いまだ人数公表せず

などと批判されていましたが、2月25日についに公表しました。

このうち、11日に受け入れた1人は受け入れ段階では歩行できる状態でしたが、現在は重症で集中治療室に入り、人工呼吸器をつけているということです。

これに対応する、山梨県内の感染症指定医療機関は、7病院 30床となっています。

◆長野県の受け入れ人数と対応病院

長野県は現在、クルーズ船の感染者13人を受け入れています。

これに対応する、長野県内の感染症指定医療機関は、11病院 46床となっています。

◆岐阜県の受け入れ人数と対応病院

岐阜県は現在、クルーズ船の感染者8人を受け入れています。

これに対応する、岐阜県内の感染症指定医療機関は、5病院 30床となっています。

◆静岡県の受け入れ人数と対応病院

静岡県は現在、クルーズ船の感染者14人を受け入れています。

これに対応する、静岡県内の感染症指定医療機関は、10病院 48床となっています。

静岡県は、医療機関のキャパシティを理由に、

これ以上、県内医療機関で感染者を受け入れることはできない

と、厚生労働省に伝えています。

◆愛知県の受け入れ人数と対応病院

愛知県は2月14日～16日、クルーズ船の感染者7人を受け入れています。

これに対応する、愛知県内の感染症指定医療機関は、12病院 72床となっています。

上記とは別に、開業前の藤田医大岡崎医療センターが、受け入れを表明。

ウイルス検査で陽性で症状が出ていない人と、同行を希望した陰性の人を対象に、数日かけて最大170人を受け入れます。

◆三重県の受け入れ人数と対応病院

三重県は現在、クルーズ船の感染者4人を受け入れています。

これに対応する、三重県内の感染症指定医療機関は、7病院 24床となっています。

◆大阪府の受け入れ人数と対応病院

大阪府は現在、クルーズ船の感染者10人を受け入れています。

これに対応する、大阪府内の感染症指定医療機関は、6病院 78床となっています。

◆奈良県の受け入れ人数と対応病院

奈良県は現在、クルーズ船の感染者5人を受け入れています。

5人の内訳は、

• ウイルス検査で陽性だったものの症状が見られない30代女性
• ウイルス検査で陽性だったものの症状が見られない60代男性
• ウイルス検査は陰性だったものの発熱の症状がある70代女性
• ウイルス検査は陰性だが陽性だった人の近くに長時間いた30代男性
• ウイルス検査は陰性だが陽性だった人の近くに長時間いた60代女性

です。

これに対応する、奈良県内の感染症指定医療機関は、5病院 24床となっています。

◆まとめ

以上、判明している分で、合計140名のクルーズ船感染者が、各都道府県の病院へ収容されています。

現在のところ、病床が足りているようにも見えますが、感染者が急増すると追いつかなくなるでしょう。

一般病院でも受け入れることができるよう、医療設備とスタッフの充実が望まれています。